
ルームクリップ株式会社
ユーザーが投稿する家の実例写真を中心とした、国内最大級の住まいと暮らし・ライフスタイルのSNSメディア「RoomClip」を運営。2020年12月時点で公開している月間ユーザー数は830万人、写真枚数は400万枚を超えており、インテリア・家電から、DIYや日用品、住宅設備まで「住まいと暮らし」の様々なシーンで利用されています。
インタビュイー

松茂良 早紀
コーポレート
2013年に神戸市外国語大学卒業後、株式会社ベクトルに新卒入社。メディアプロモーターとして従事。2015年6月に株式会社ネクソンに転職し、グローバル/コーポレートPRを担当。その後、2017年11月にルームクリップ株式会社に入社。採用人事として、採用広報から入社後のフォローまでを一気通貫で担当。
利用開始から2ヵ月弱で、2名のエンジニア採用に成功。
今回は、日本最大級のインテリアSNS「RoomClip」を運営するルームクリップ株式会社に、Qiita Jobs活用のポイントを伺いました。
まずは採用ターゲット層への認知を広げる必要があった

--まずは、松茂良さんの現在のお仕事内容について教えてください。
松茂良:2017年11月にルームクリップに入社して、現在は社内唯一の人事として、採用から組織人事まで社内の人事業務を幅広く担当しています。
--採用以外も担当されているんですね!ご入社されて人事部門に配属されて、まずは何から始められたのですか?
松茂良:採用に関しては、それこそ採用フローを作るところからスタートしました。
また、当時から積極的にエンジニア採用を進めていたのですが、RoomClipはユーザー層と採用ターゲット層が全くかぶっていないので、まずは採用ターゲット層への認知を広げる必要がありました。
--RoomClipのメインユーザー層って、どんな方なのでしょう?
松茂良:主に20〜40代の女性です。
--なるほど。その年齢層のインテリア好きな女性は、確かにエンジニア層とはかぶらないですね。
松茂良:そうなんです。
入社直後はエージェントリレーションがミニマムだったり、スカウト運用も本格的じゃなかったのですが、2018年から求人媒体の運用を本格化させた中で、Qiita Jobsを知ることになりました。
顕在層だけではなく、潜在層にもリーチしたかった

--Qiita Jobsのことは、どのような経緯でご存知になったのですか?
松茂良:もともと入社後から社内のエンジニアメンバーに、よく見ているメディアやサイト情報をヒアリングしていたんです。その中で毎回出てくるのがQiitaでした。そんなQiitaが求人サービスを始めるというので、すぐにお問い合わせをしました。
それ自体は2019年末あたりの話なのですが、本格的に利用開始したのは2020年の夏からでしたね、
--2020年夏といえば、まさに新型コロナウイルス感染症(COVID-19、以下「コロナ」)が一時的に落ち着いたタイミングだったと思います。コロナ前後で、採用計画に変化はあったのでしょうか?
松茂良:コロナ前は年間で全職種で10〜15名が入社していたのですが、2020年の緊急事態宣言が発出された前後では、影響範囲がわからなかったので採用を一時的にストップしていました。
一方で、提供サービスであるRoomClipのMAUは2倍近くになるなど、非常に好調だったので、夏あたりからはまた計画を立て直して採用活動を再開させました。
--なるほど。そんな中で、Qiita Jobs導入のポイントは何だったのでしょうか?
松茂良:リーチを広げたかったのはもちろんですが、一番は、顕在層だけではなく潜在層にもリーチしたかったからです。
QiitaをベースにもつQiita Jobsであれば、「良いところがあれば転職したい」という転職意欲が顕在化していないエンジニアさんに沢山出会えるのでは、と想定したわけです。
もともと1枠の採用計画だったポジションで2名の採用

--実際にQiita Jobsを使われてみて、いかがでしたでしょうか?
松茂良:今お伝えした、良いところがあれば転職してもいい、という採用ターゲットにしっかりと会えました。
そして利用開始から2ヵ月もしないうちに、2名がQiita Jobs経由で採用が決まりました。
--それは素晴らしいですね!
松茂良:2名とも、最初は転職意欲がさほど高くなかったのですが、CTOとの面談などを通じて転職を決意してくれました。
特に、今回採用したのはWebエンジニアなのですが、このポジションはもともと1枠の採用計画だったのです。
良い人がいたからこその、想定外の成果だったと感じます。
--Qiita Jobsならではの使い方や、感じた特徴があれば、ぜひ教えてください。
松茂良:やはり、管理画面内で候補者のQiitaページをシームレスにチェックできるので、相手のことをより深く知りやすいなと思いました。
あとは他の求人媒体も並行して使っているのですが、Qiita Jobsは良い塩梅で、他媒体の中間的な立ち位置だなと感じています。
--どういうことでしょう?
松茂良:例えばある媒体は、候補者のレジュメボリュームが多い分、こちら側もかなりボリュームの多いスカウトを送るようにしています。転職意欲の高い顕在層にアプローチするのに適しているわけです。
一方で別の媒体は、気軽に「いいね」ボタンでアプローチする仕様なので、その分面談やコミュニケーションを取って選考に繋げるまでにある程度の時間がかかりますが、リーチ数を増やすのに適しています。
そんなさまざまなサービスがある中で、ちょうど中間にカチッとはまったのが、Qiita Jobsでした。
チャットによる気軽な形でアプローチでき、そこから実際に興味を持っていただいた方々にCTO面談を設置する。その流れにフィットしました。
初回のチャットメッセージは、あえてデフォルトに近い淡白なものに

--今お話いただいた「チャットリクエスト」(スカウト)では、具体的にどんなメッセージを送っていたのでしょうか?
松茂良:実は凝ったメッセージではなく、会社の概要を端的にまとめた、シンプルなメッセージを敢えて送っていました。
--それは何故なのでしょうか?最初のメッセージで熱い内容を送った方が、承諾率は良さそうだと思うのですが。
松茂良:先ほどお伝えした通り、チャットから実際にお話をすることになったら、まずは弊社CTOの平山との面談を設置します。
平山って、すごくよく喋るんですよ。そして、ルームクリップの思想や哲学を伝えるのがとても上手なんです。だからこそ、チャットの時点で下手にイメージを持ってもらうよりも、CTO面談でゼロから知ってもらった方が良いのではないかと思い、そのような運用に乗せてみました。
結果、それで結構な数の反応があったので、今でもそのスタンスで続けています。
--なるほど、面白いですね。逆に、何かサービスとして改善した方が良い点があれば、併せて教えてください。
松茂良:チャットリクエストに対する承諾率は非常に高いのですが、そこから実際に会える人の数を、もっと増やしたいなと思っています。
もちろん、メッセージの内容を変えるなどして運用でもカバーしていこうと思いますが、機能でも何かあるとより助かるなと感じます。
--承知しました、ありがとうございます!
臨機応変に対応できる会社には、すごくマッチする媒体

--実際にお使い頂いている感触として、どのような企業にQiita Jobsがオススメだと思いますか?
松茂良:良くも悪くも、採用フローに柔軟性がある企業がマッチするサービスだと思います。
例えば弊社の場合、CTO面談の後に複数回の面接を経て最後に社長面接をするという流れなのですが、ある候補者の方との選考の際に「最終面接前に一度キャリアについて本音で話す」ことを目的にした、「キャリア相談」というステップを設けたこともありました。
そういうことができるのも、チャットならではのコミュニケーションスタイルだからなのかなと感じます。
逆に、採用フローが定型でカッチリと決まっている企業ですと、このチャットがうまくはまらないこともあるのでは、と感じます。
柔軟性を武器にできる企業には、とても良い媒体だと思います。
--有難うございます!ちなみにQiita Jobsでは、特に制限なく候補者とのチャットを続けることができるのですが、例えば今回はご縁がなかったけどまた別の機会でお話したい、という方はいらっしゃいましたか?
松茂良:それはたくさんいらっしゃいます!継続的にご連絡を取りたいなという方は面談した方の10%近くいらっしゃいますね。
--ぜひ、継続して活用されてください。最後に、同じく企業で採用を担当している方に向けてメッセージをお願いします!
松茂良:先ほどもお伝えした通り、Qiita Jobsは気軽さが強みの媒体だと思うので、人との“つながり作り”がうまい会社や、カジュアル面談が上手い会社、採用フローの個別対応などに臨機応変に対応できる会社には、すごくマッチする媒体だなと感じます。
潜在層も含めてリーチしたい、候補者との中長期的なリレーション作りをしたいという会社は、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょう。
弊社も今年2021年には、半年前に面談した候補者の方と引き続きコミュニケーションをとり、結果として採用につながった、という実績を作ることができたらと思っております!
編集後記
Qiita Jobsではあえてチャットの一括送信機能を実装していないのですが、そこには候補者一人ひとりとのコミュニケーションを丁寧に進めて頂きたい、との思いが込められています。
今回お話を伺ったルームクリップ様では、まさに候補者とのリレーション構築が丁寧に進められており、その結果として、短期間で2名の採用へと繋がっていました。素晴らしい成果だと感じます。
引き続き、Qiitaとのシナジーを活かした求人媒体としての強みを、積極的に活用していただければと思います。
取材/文:長岡 武司
撮影:平舘 平