
ランサーズ株式会社
「個のエンパワーメント」をミッションに据え、「テクノロジーで誰もが自分らしく働ける社会をつくる」ことをビジョンに掲げながら、日本最大級のフリーランス向けのマッチングサイトである「Lancers」をはじめ、常駐フリーランス紹介「Lancers Agent」、オンライン業務代行「Lancers Assistant」、オンライン師弟サービス「MENTA」を展開している。
インタビュイー

倉林 昭和
ランサーズ株式会社
開発部 部長 VPoE
2019年2月、ランサーズに入社。それ以前は富士通グループに勤務。その頃、ランサーズ代表・秋好氏と出会う。現在はVPoEとしてエンジニアの組織力向上に向けた施策を推進しつつ、開発部の責任者としてプロジェクトからインフラチームまでのマネジメントを担当。

二橋 公亮
ランサーズ株式会社
HRBP
2020年4月、ランサーズに新卒入社。配属後はグループ会社であるランサーズエージェンシー株式会社にて、常駐フリーランス紹介「Lancers Agent」の運営に従事。その後、2年目に変わるタイミングでランサーズのHRBP となり、エンジニア採用に注力すべくオペレーション改善・採用広報・イベント・スカウト等を担当。
プロダクトの会社への脱皮に向けて、採用媒体をフル活用。
今回は、日本最大級のフリーランス向けのマッチングサイトを運営するランサーズ株式会社に、Qiita Jobs活用のポイントを伺いました。
今年度からエンジニア組織に採用責任が移管

--まずは、Qiita Jobsを使うに至るまでの背景について教えてください。
倉林:ランサーズと聞くとクラウドソーシングのイメージが圧倒的に強いと思いますが、常駐フリーランス紹介の「Lancers Agent」やオンライン業務代行「Lancers Assistant」など、実は色々な事業を展開しています。
クラウドソーシング事業の伸びがあるからこそ、新しいプロダクトを立ち上げることも多いフェーズになっており、だからこそ、より多くのエンジニアが必要な状況がありました。
--エンジニア採用はどのような体制で進めているのでしょうか?
倉林:もともと採用については、人事が主体となって対応していたのですが、今年度からエンジニア組織に責任が移管されまして、HRBPのもとにミッションから予算までの責任を全て寄せて、強化することになりました。
--なぜ、人事からエンジニア組織へと移管することになったのですか?
倉林:色々な要因はありますが、例えばエンジニア採用についてはよりエンジニアに詳しい組織が担った方が施策をより細かく打ちやすいし、コミュニケーションコストも低減できるとの考えがありました。
二橋:カジュアル面談での候補者との関係性の作り方や、テックブログ・イベントの運営については、きちんと専門性をもった人がやった方が良いよね、ということです。
現在は倉林をトップとして、業務委託の方含めて5〜6人で連携しながら、スカウトツールの運用や求人票の起票などを分担しています。
使用する8媒体の中で、Qiita Jobsに求めること

--その流れの中で、Qiita Jobsを使おうと思われた具体的なきっかけは何だったのでしょうか?
倉林:昨年度は2つの求人媒体に絞って使っていたのですが、採用計画があまりにもアグレッシブだったのでより多くの母集団形成が必要になり、今年度からはQiita Jobs含めて合計8個の媒体を使っています。
--8個は結構多いですね!その中で、Qiita Jobsに特に期待していたことは何だったのでしょうか?
倉林:とにかく良質なエンジニアに会いたい、につきますね。昨年度までメインで使っていた媒体から少しずつエンジニアがいなくなっている印象がありまして、かといってビジネス職も含めた媒体(以下、総合媒体)だと、エンジニアと出会う確率が低くなります。
そんな中で、もともとアドベントカレンダーなどでつながりのあったQiitaの求人媒体であれば良いエンジニアもいるだろうとの考えで、使い始めました。
二橋:媒体ごとに母集団の特徴があると思いまして、Qiita Jobsは比較的「開発をしたい方」が多いイメージがあります。今年度の採用計画にはフロントエンドやサーバーサイドのエンジニアを多く増やしたい方針もあるので、適していると考えました。
総合媒体だと、例えばプログラミングスクールを卒業したけど現場経験はなし、といった候補者が多い母集団がよく見受けられますが、Qiita Jobsでは実務経験のある方が多く、自走できて任せられそうな人が多い印象です。
内容をパーソナライズしてチャットを送信

--Qiita Jobsならではの使い方や、感じた特徴があればぜひ。
倉林:やはりQiitaブランドということで、Qiitaとシームレスにつながっているのはいいと思います。書類選考のタイミングでQiitaやGitHubなどのアウトプットを読んでいるので。
あとは、チャットで気軽にコミュニケーションができる点も特徴だと感じます。
--チャットリクエストではどんなメッセージを送っているのでしょうか?何かテンプレートを用意されているのですか?
二橋:ケースバイケースですが、テンプレートではなく、割と内容をパーソナライズして送るようにしています。候補者の方の経験と弊社のポジションがどのような観点で合っているのか、といったようなことです。
プロフィールのところで今後のご意向や求めるものなどを具体的に記載してくれている人もいるので、その場合はよりエモーショナルな感じにして送っています。
倉林:だからなのか、候補者の方からの返信も「記事をちゃんと読んでいただきありがとうございます」といった内容が多い印象です。
ちゃんとアウトプットするというランサーズカルチャーとのフィット感を見ながら選考を進めていくのですが、承諾率については比較的高いと思っていて、使い始めからのスピード感も高いと感じています。
--ランサーズのエンジニア文化で、アウトプット以外にはどんなものがあると感じていますか?
倉林:マジメなところですかね。サービスが好きな人が多く、ミッションやビジョンに共感している人も多いです。
今は採用計画的にスキルフィットを比較的重視していますが、それでも最終面接ではしっかりとカルチャーフィットを見ています。
3ヶ月で2名の採用に成功

--採用成果としてはいかがでしょうか?
倉林:2021年5月に使い始めて、2ヶ月後の7月に1名、さらに翌月に1名と、3ヶ月で2名の採用に成功しています。それぞれフロントエンドとサーバーサイドで採用できまして、カジュアル面談からの引き上がりがスピーディーでしたね。1人は9月入社で、もう1人は10月入社の予定です。
--使っていく中で、Qiita Jobsが良いな、と思われたポイントがあれば、是非教えてください。
倉林:さっきお伝えしたQiitaとの接続が良いことの他に、希望年収といったこちらが欲しい情報がしっかりと記入されていることが多いのが助かります。
あと費用面についても、完全成果報酬型なので最初の導入がしやすいです。月額課金が必要だとどうしても社内で説明が必要ですし、出だしに時間がかかってしまい、さらに結果が出なかった時にしっかりとした説明が求められることになります。--逆に改善が必要と感じることはありますか?
倉林:これはあまりユースケースがないかもしれませんが、分業体制を前提にした管理がしやすい機能も欲しいなと思います。先ほどもお伝えした通り、ランサーズではフリーランスの方との業務委託で仕事を進めることが多く、エンジニア採用もチームの半分以上は業務委託メンバーです。現状の機能だと運用でカバーをしている部分が大きいので、分業を想定した機能があるとより使いやすくなると感じています。
これから成長していく会社は、特に合うと思う

--貴社の今後の展望について、ざっくばらんに教えてください。
倉林:現在ランサーズには社員が200名ちょっといまして、その中でエンジニアは45名ほどとなります。冒頭でもお伝えした通り、もっとプロダクトの会社にしていきたく、プロダクト開発に関わる人数の割合をこれからどんどんと増やしていこうとしています。なので、とにかく優秀な方と多く出会いたいです。
その中でQiita Jobs活用の目標としては、年間であと4名採用したいと考えています。--どのような企業にQiita Jobsがオススメだと思いますか?
倉林:手を動かす人が多い組織はいいんじゃないかなと思います。
二橋:あと、スタートアップ的な会社も合いそうだなと思います。初期費用がかからないし、候補者情報も多く、会社のブランドがそこまで高くなくても興味を持ってくれやすそうなので、これから成長していく会社は特に合うと思います。
--有難うございます。それでは最後に、同じく企業で採用を担当している方に向けてメッセージをお願いします!
倉林:人材採用のスカウトはなかなか多くの人と出会えないと思うので、媒体そのものに特色があると特化できて良いと思います。Qiita Jobsはエンジニア採用媒体としての特色が強いので、候補者と採用者の双方にとって良いと思います。二橋:Qiita Jobsは候補者に関する情報量が多く、Qiitaの記事検索がスムーズで、スカウトへの反応もよく、ダッシュボードがあるのでKPI管理に適しています。シンプルに、使いやすい媒体だなと思っています。
編集後記
プロダクトの会社への脱皮に向けて、エンジニア組織が採用に責任を持つ体制へと刷新したランサーズ様。様々な求人媒体がある中で、優秀で実際に手を動かしたいエンジニアの採用に注力できる媒体として活用いただけているのは、非常にありがたいことです。記事内でも言及されていた、分業体制でも活用しやすいよう、引き続き機能を洗練させていきたいと感じた次第でした。
取材/文:長岡 武司
撮影:平舘 平